【保存版】不動産の登記費用はいくらかかる?計算方法と費用相場を詳しく解説
こんにちは。
中山不動産株式会社です。
購入や相続により不動産を取得した後に忘れてはいけないのが不動産登記です。不動産登記の手続きをするためには、手数料や税金など支払う必要があります。
そこで気になるのが「不動産登記にはどのくらいのお金がかかるの?」ということでしょう。
不動産登記に必要な費用は、登記する不動産によっても異なります。また、登記費用はまとまった金額になることから、「不動産登記をしなくてはダメ?」という疑問もあるかもしれません。
今回は、不動産登記の必要性や、費用の計算方法、相場について詳しく解説していきます。
不動産登記とは?
不動産登記は、不動産の所有者や状況を明らかにするための手続きのことです。不動産を取得して持ち主になったら、不動産の所在や面積、所有者の名前、抵当権があるかなど、詳しい状況を管轄の法務局に手続きをします。
新築で家を建てれば新たな登記として“所有権保存登記”。
売買や相続で持ち主が変更すれば“所有権移転登記”とそれぞれ言い方が変わります。
また、住宅ローンを利用して不動産を取得すれば“抵当権設定登記”です。
不動産登記はなぜ必要?
不動産登記には、誰の持ち物かについての状況を表す“権利部”、不動産の面積や種類など物理的な事柄を表す“表題部”の2つに分かれます。
権利部については登記をしなくても法的に問題はなく、相続などで取得して、そのまま放置しているケースも少なくありません。
ただ、登記をしなければ「所有者が不明」「もとの持ち主の名前のまま」という状況です。
不動産登記をしていないことで、権利を主張できずトラブルになるケースもたくさんあります。
不動産を取得したら、自分の権利を明らかにするために、不動産登記を行いましょう。
登記手数料との違いは?
不動産登記に関する情報は、法務局が管理しています。
登記事項証明書を発行するための申請をすれば、誰でも知ることができます。
そのときに必要になのが、登記手数料です。
登記事項証明書の発行方法は、法務局の窓口での書面請求や、オンライン請求などがあり、それぞれ手数料が異なります。
窓口で登記事項証明書を申請する場合、600円の登記手数料がかかります。
オンライン請求は窓口に出向く必要がなく、登記手数料の額も480~500円と安く済みます。
不動産の登記費用の相場はいくら?
不動産登記は個人でも手続きができますが、不動産の情報を調査や書類の準備など、専門的な知識がないと難しく感じるでしょう。
そのため、専門家に依頼するケースが一般的です。
この場合の登記費用には、不動産にかかる「登録免許税」のほか、「司法書士への手数料」が含まれます。
不動産の登記費用の相場|登録免許税
登録免許税は、不動産の種類(土地なのか・建物なのか)、売買や相続によるものか(移転か・保存か)など、いろいろな状況により税率が異なります。
下記に、不動産登記の種類別に、登録免許税の税率について表をまとめました。
登記の種類 | 登録免許税の税率 |
所有権移転登記 | 土地購入 評価額の2.0% |
土地相続 | 評価額の0.4% |
建物相続 | 評価額の0.4% |
中古建物購入 | 評価額の2.0% |
所有権保存登記 | 新築建物購入 評価額の0.4% |
また、不動産登記の際、登録免許税を算出するときのもとになるのが、固定資産税の評価額です。
売買や相続などで「すでにある不動産」の所有者移転登記の場合、1月1日現在の所有者のもとに届けられている最も新しい年度の固定資産評価額をもとに算出されます。
新築などにより「新たに登記する」という保存登記の場合、地価公示価格や物件の販売価格をもとに算出されるケースが一般的です。
このように、登録免許税は税率がすでに決まっています。
そのため、専門家に依頼して不動産登記をする人が多いかと思いますが、もし「自分で登記をする」という方法をとったとしても、費用が変わることはありません。
不動産の登記費用の相場|司法書士費用
不動産登記は自身で行うことも可能ですが、深い知識や理解も必要なため、「専門家に依頼した方が安心」という人が多いです。
ただ、自分でやらずに依頼すれば、登録免許税のほか、司法書士への報酬が不動産登記費用のなかに含まれることになります。
登録免許税は、取得する不動産の種類などをもとに法律で税率が定められていますが、報酬額は自由に設定することができます。
司法書士事務所ごとに独自の判断で徴収しているものなので、依頼する司法書士によって登記費用が大きく変わるでしょう。
とはいっても、多くの場合はある程度の範囲内で報酬を設定していることがほとんどです。
目安としていくつかの例を記載していきます。
報酬目安
・売買による所有権移転登記 22,000~150,000円
・相続による所有権移転登記 28,000~120,000円
・所有権保存登記 13,000~55,000円
・抵当権設定登記 20,000~75,000円
※日本司法書士会連合会が実施した報酬アンケート結果を参考に相場を記載しています。
司法書士への報酬は、登記する不動産の面積などの状況によっても異なりますが、売買よりも相続による不動産登記の方が報酬料は高めとなる傾向にあります。
相続の場合、関係者の戸籍の取得や遺産分割協議書の作成などが絡んでくるので、複雑になるほどに司法書士の作業量が増えてしまうからです。
また、地域によっても報酬料は大きく変わり、関東や中部、近畿地区では報酬額がやや高め、北海道や東北地区ではやや安い傾向にあります。
不動産登記費用の計算方法
不動産登記の費用は、不動産の種類や取得状況による「登録免許税」、そして専門家に登記を依頼したときの「司法書士手数料」から成り立っています。
また、住宅ローンを利用して取得する場合には、抵当権設定登記の費用もかかります。具体的な計算方法を見ていきましょう。
登録免許税の計算方法
登録免許税を求める計算式は、「固定資産税の評価額 × 税率」です。
前述したように、「土地か建物か」「売買か相続か」「移転登記か・保存登記か」など、不動産の状況や取得の背景によって税率が変わるので、自身の状況に当てはめてきます。
次に、計算例を見てみましょう。
【計算例①】
・固定資産税の評価額が2,000万円
・土地を売買で取得
2,000万円×2.0%=40万円
【計算例②】
・固定資産税の評価額が1,000万円
・土地を相続で取得
1,000万円×0.4%=4万円
司法書士手数料の計算方法
司法書士に払う手数料は、依頼する司法書士事務所によって異なるものの、所有者移転登記の場合、5~6万円前後が平均的な目安です。
あくまでも目安ですが、次のような計算方法が参考になります。
・所有権移転登記だけ 5~6万円の報酬
ただ、「固定資産税評価が高い」「面積が広い」などにより、登録免許税が高くなり、それにともなって報酬額が増えることもあります。
また、「書類の取得まで代行してもらう」「複雑な相続による所有権移転登記」などのケースでは、10万円以上かかることも少なくありません。
抵当権設定金額を求める
住宅ローンを利用して不動産を取得する場合、抵当権設定登記もする必要があります。
不動産の登録免許税は、「取得した金額(抵当権設定の金額)×0.4%」という計算式に当てはめられます。
【計算例】
・3,000万円の不動産を購入
・すべて住宅ローンで借りた場合
3,000×0.4%=12万円が抵当権設定登記の登録免許税の金額になります。
不動産の登記費用は安く抑えられる?
不動産の登記費用は、
・登録免許税
・司法書士への手数料
・申請書類の発行にかかる費用
などをすべて含めた金額です。
費用の総額は結構な金額になるため、「安く抑えたい」という人もいるのではないでしょうか。不動産の登記費用を安く抑えたいときには、次のような方法があります。
①専門家に依頼せずに自分で不動産登記をする
②依頼する司法書士事務所に事前に費用を聞く
取得する不動産の状況によっても異なりますが、専門家に依頼すれば手数料が数万円から10万円前後かかります。
自分でやれば手数料分を安く抑えられますが、専門的な知識がなく難しいと感じるケースがほとんどです。
また、司法書士への報酬は自由に設定されているため、同じ不動産でも依頼する事務所によってだいぶ変わります。
事前に「どのくらいかかるか」と見積もりを取ることで、安く抑えられることもあります。
まとめ
不動産の登記は、「登録免許税」と「司法書士への報酬」です。
登録免許税の税率は国により定められているので、事前にある程度の費用の計算はできるでしょう。
ただ、司法書士への報酬は「どこに依頼するか」で結構変わってしまうため、不安に感じる人も多いかもしれません。
中山不動産では、お客様の不安を解消するため、必要な書類や税制度の最新情報をわかりやすく解説しています。
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